なぜSLG-CONなのか?


ゲームマーケット2010春の準備もだいたい終わりました(梱包してないけど…)。こちらは天津老師さんのゲームや執筆をしてくれたライターの皆さんのおかげで良いものに仕上がったと思います。まぁ値段設定の500円というのは採算的には少々厳しいものがあります(赤字にはなりませんが、中長期的な視野を入れて運転資金+αというところでαはイベントなどで使い切ってしまおうと考えています)。それに国際通信社さんのところのSLG体験会の準備も協力側としては一息ついた感もあり、そろそろ主催のSLG-CONに目を向けることができそうです。
さて、今日はSLG-CONをなぜ開催しようかと思いついたのかという部分から、これからのウォーゲーム業界という世界にどうアプローチをかけようかと考えているのかという点について書いてみたいと思います。
まず、思いついたのは2010年のテーブルゲームフェスティバル2010のことでした。この時は天津老師氏の協力が確定し、既存のコピー誌「さいたまゲーム通信」から付録ゲーム付のオフセット本「SLGamer」に打って出た時期になります。ここで大きく出たのは、ひとつに「さいたまゲーム通信」のコピー誌という問題にぶつかったことです。この時期の同誌の売り上げは、1回のイベントあたり50〜70冊程度を頒布していましたが、イベントの度に、製本という作業にかなりの労力を割かなければならず限界を感じていました。そこにジャストのタイミングで天津老師氏からゲーム提供の申し出があり、まさに良いタイミングでオフセット本に切り替える時機を得たということです(その頃、氏もウォーゲームの普及活動に悩んでおり、両者にとってお互いを補完できる良いパートナーに出会えたと言えるのかもしれません)。
そのSLGamerは1年ちょっとかけて全部売り切れば良い・・・とそのように考えていたのですが、TGF2010と冬コミ、そして通販をあわせて2ヶ月で200冊以上という当事者も驚きのハイペースで消化していきました。
そんな感じでイベントで頒布していくと、購買層は当然のごとく現役ゲーマーの方もいたのですが、出戻りを考えている方、そして思考系ボードゲームやTRPGゲーマーが意外と多いことに気づきました(そして、そのような方はウォーゲームは面白いものだとツイッターなどでも展開していただきました)。そして、その春のゲームマーケット2010では、国際通信社のウォーゲームハンドブックが売り切れるほどの人気であったのと、フリー卓でノルマンディをプレイする若いプレイヤーの人達が意外と多かったのを思い出しました。
そのときに思ったのが「空間」というキーワードです。潜在的なプレイヤーというのは、SLGamerの購買層やウォーゲームハンドブックをプレイする若いプレイヤーを見れば存在するのではないかと思ったのです。では、なぜ人口が増えないように見えるのか?…その疑問に対する私のなりの答えが、こういった潜在的なプレイヤーが「手ぶらで気軽に参加できる空間」を用意してみれば、案外、引っかかるのではないか?…ということでした。
それが、現在、構想している「SLG-CON」の基礎となりました。そこからの肉付けは難しくはありませんでした。誰でも気軽なゲームを用意する。TRPGのGMのようにルールを教えてくれるスタッフを用意する。場所はみんながわかりやすく開放的、かつ気に入れば買って帰れる場所にする。そんなアイデアSLG-CONの骨格は決まっていきました。
また、私にはゲームをデザインをしたことがありません。なので、初心者向きで思考を刺激するプレイアブルなゲームを作る自身はありませんでした。ただ、今までこのアナログゲーム業界も含めてイベントを主催したり、スタッフ側にたった経験は豊富でしたし、職場でも幕僚勤務もありましたので部隊式典などは準備段階から進めることもありました。
今まで、ゲームサイドでのアプローチは何回か行われているのは知っていました。それなら、もっと別のアプローチ方法…できるならば自分の得意な手法でのアプローチ方法として「イベント」というものを選択したとも思っています。そのアプローチが成功するか失敗するのかはまだ未知数ですが、たとえ1回目に失敗しても2、3回くらいやれば軌道に乗るかもしれませんし、その辺は気にしてなかったりします。
ただ、SLG-CONが赤字で運営する以上、そう何回もやれないです。SLG-CONで新たに入門してくる新人ゲーマーの人達の受け皿は、都内や関東近辺のサークル様にお任せできればと思います。もしかするとサークル様にとってそれはお荷物かもしれません…でも、意欲のあるゲーマーはすぐにレベルアップしていくはずです。暖かい目で、SLG-CONとそこから生まれてくる新しいゲーマーさんをカバーしていただけると幸いです。

アナログゲームはルールが命


そう思ったのが「DUEL of the GIANT」でした。中身をさわりだけ説明するとT-34の進撃にTIGER I×2、対戦車砲、スツーカで撃退するゲームで、比較的簡単なミニチュアな戦術級のはずでした(実際にルールを理解すると難しいゲームではない)。
ただ、この日本語訳ルールを作ったホビージャパンの出来があまりにもわかりづらく、最初意味がわかりませんでした。例えばある概念の調べようと思ったら「これは○○です。詳しくは○ページを見てください」・・・こんな記述がたくさんあり、ルールを確認するのもまるゲームブックを開いているような感覚に陥り「これは初心者が手に取ってもプレイされない」・・・と思いました。
実際のゲームというのはセットアップを除けば「開始フェイズ→Aフェイズ→Bフェイズ→Cフェイズ→Dフェイス」の5つあり、開始〜Bまでは主にソ連軍プレイヤーの処理、C〜Dはドイツ軍の移動と攻撃という処理だけです(ちなみに砲撃は砲塔の向いている射線に敵が入ったら即処理→攻撃力が上回れば損傷・撃破するだけの簡単な処理です)。
こんなに簡単なのにルールブックのおかげですべてが台無しになっているゲームになっています。これはいけないですよね。せっかくプレイできるものをプレイできないというのはゲームにとってもプレイヤーにとっても悲劇です。
近々、このゲームについてはなにかしらフォローしてみようかと考えています。解説書やルールブックを並び替えなどで対応できるような気がします。
しかし、ルールブックひとつでこんなにも変わってしまうなんて少し勉強になりました(´・ω・`)

コマンドが届きました〜


今回はコルスンの戦いですね。ルールブックは8Pありますが3Pは表紙とデザイナーズノートとチャートなので実質5P。ルールの文字間も大きくて読みやすいと感じました。スタックのルールがちょいと変則的だったり、射撃力は兵科によって変化したり、ステップが損害マーカーで管理したりと・・・まあ、まったくの初心者は辛いかもしれませんが、ウォーゲームに興味と意欲に満ちた人ならばプレイできる感じを受けます。たぶん大丈夫じゃないかと思いますね。
それはそうと目を引くのが1ページ目ですね。「初めて当社のウォーゲームに触れるときは・・・」という注意書きのコラムが復活しています(私の記憶ではこのコラムがあるのは随分と昔の頃のCMJだった気がします・・・)。そういえば魁!コマンド士官学校という初心者向けコラムも始まっていますね。
ウォーゲーム日本史もそうですが、国際通信社は「初心者」というものを視野にいれつつ紙面づくりを目指しているのではないかと思います。少なくとも今までよりは視野に入れていれようとしている意欲は感じ取れます。
前号のホワイト・デスのように玄人好みのゲームというのも読者層には存在していますし、やはり専門誌としてどの程度の難易度をどれくらい用意しなければならないのか?・・・というのは、好き放題作って自分を表現できる同人誌とはマーケティングの部分で大きく異なるところなので、編集部の皆さんの大変さというのは同人誌と比較にならないんだろうなぁ・・・と想像しますが、国際通信社が少なくともチラ見だけでも初心者を見ようとしてくれているなら、それの支援射撃として私達のサークルが存在できればと思います。
(追伸)F男様のご指摘どおりSLGamerの付録ゲームは本格的なウォーゲームです。天津老師氏のデザイン方針は過去への回帰という手法で初心者向ゲームをデザインしており、鈴木銀一郎氏とは逆の手法を取っています。でも、ウォーゲームしたことがない人がプレイして「面白い」と言っているわけですから不思議なことだと思います。あと、まだa-gameさんに追加発注分を納入していませんwごめんなさいorz

コミケの申込完了して思う(´・ω・`)

夏コミのサークル申込が終わりました。私は記入漏れや誤記などが怖いのでweb申込をしています。郵送申込と違って手数料が発生するのですが、これだとチェック機能があるのでまずそういったことで落とされることがないこと。また、〆切も遅く設定されるので余裕をもって申込できるのが大きいです(夏コミはそうでもないですが、冬コミの申込はイベント終わってすぐなのでこの期間の長さは大きいと個人的に思ってますw)。
さて、コミケの申込をして思いだしたのが1点。ちまちま世間を騒がしている東京都青少年健全育成条例改正問題です。まあ、冬コミでぱらやん氏とも話をしていましたが「現状では我々は関係ないですな。ははははは」(両者ともエロ本は書いていないのですw)で、そもそも「非実在青少年」のエロシーンの規制ですので、だいたい実在しない青少年の人権を守る頭のおかしな条例くらいと考えていましたが、この条例を拡大解釈していけば、いろんな表現が規制されることになりますので注視していました。また「規制に反対するヲタクは認知障害者」とまで馬鹿にされてはいろんな角度から見ていかないとオタク自体の存在が社会から否定されてしまいます。
そんな中、しょっちゅう問題発言をツイートしては火消しもままならない東京都副知事猪瀬直樹がまたおかしな発言をしました。
コミケは祝祭空間であり、「自治共和国」としての森川嘉一郎氏のガバナンスがしっかりしているので都条例の対象とならない。そもそも「図書類の発行、販売又は貸付けを業とする者」(7条)に当たらない。
これには正直驚きました。コミケで表現している作品は規制しないけど流通上で表現している作品規制すると言っているのです。私はこれは不思議に思いました。だって、コミケで売っているエロ同人誌は販売してもいいけど、同じ同人誌でもメロンブックスには置くなと言っているのです。つまり同じ内容の作品でも規制の対象になる場所とならない場所がこの世界に混在するということです。これはなんとおかしな話じゃないですか?
日本は当然のことながら法治国家です。法律は国を治めるバイブルであり、これが揺らぐことはあってはなりません。会社員も公務員も政治家も法律に縛られて仕事をしています。これも法治国家であるためのことです(=法律を破れば罰せられます)。
この前提から考えると、同じものが規制対象になる場所とならない場所が存在することは条例(法律)として大きく歪んでいると思わざるえません。私が考えるに、東京都としては条例によって場所を移さなければならないコミケという大規模なマーケットを手放したくないと考えた猪瀬氏は、この条例を副知事という立場を使い、そのパターンに応じて歪曲して条例を運用しようとしているとしか思えません。
行政を司る者として失格です。このように歪曲して運用することを認めるならば、その運用の解釈は法を司る裁判所が決めなければなりません。当然、この解釈にはこの条例自体の存在の可否も検討の対象に入らなければならないでしょう。
我々は法治国家に住む国民として、このような横暴な行為を許してはならないと思います。

任務から逸脱した行為

自民党佐藤正久参議院議員が情報保全隊に監視されているというニュースがあります。どうやら大臣からの任務ということでやっていますが、当然正式な回答は「やってない」とのことであります。しかし、情報保全隊の本来任務から考えるとありえないことでありますので、この事実(?)を知ってもらうとともに、情報保全隊という部隊の役目について説明したいと思います。
情報保全隊は、日本で唯一の防諜組織でカウンターインテリジェンスを担当している部隊であります。各自衛隊に存在しており全国各地に部隊・分遣隊などを置いています。任務は情報保全・隊員保全・それに関する指導監督などです。wikiにも掲載されており、防衛白書などをもとにした情報ですので、詳しく知りたい方はwikiなどを参照していただけると助かります。
さて、そのような組織ですので、当然のことながら情報保全のため、自衛隊組織だけでなく関連組織、関連企業、反自衛隊団体などの動向調査も任務に含まれます。これも自衛隊の情報流出を未然に防止するとともに、反自衛隊や国家危機に直結する行動などを監視して未然に芽を摘むという性格を持っています。
さて、その情報保全隊自民党佐藤正久議員を監視しているほか、元航空幕僚長の田母神氏の監視を行っているということらしいです。この話を聞いた佐藤議員は、直接、防衛省で事実確認をとったら「大臣から指示してないし知らない。現場が勝手にやっているかも」ということでした。
まず、この2人を監視対象にする理由が本来任務から照らしても任務から逸脱しています。田母神氏は元航空幕僚長であり右派の論客。佐藤議員も自民党に所属する右派議員です。さらに言えば、どちらも自衛隊OBであり親自衛隊の立場にあります(また、法的にも元自衛隊員も情報の守秘義務を有しています(根拠.自衛隊法))。そのような人達が、情報保全隊の調査対象にしなければならない理由があるでしょうか?情報保全隊独自で調査を行うならば、彼らが情報流出を行う可能性があるか、反自衛隊・反国家的な言動を根拠としなければならない。しかし、そのどちらも根拠としてはあまりにも希薄で根拠たりえず、保全隊が独自で動く理由は存在しない(むしろ、前国家公安委員長あたりは朝鮮総連とパイプラインがあり、そちらを対象にすべきだろう)。
では、この超法規的な措置はどうすれば行えるか?
答えは簡単。指揮系統の上位が特務事項として命令すればいいのだ。どの規則類においても指揮系統の上位からの命令に従う特例事項が書かれている。これを根拠とするならば、簡単に組織や部隊は動く。というか動かなければならない(命令違反になりますから)。ということは統合幕僚長直轄組織である自衛隊情報保全隊は、統合幕僚長ないしは防衛大臣(防衛副大臣)の指示がなければならない。しかし、統合幕僚長は考えにくく、例の来賓の発言に関する制限を加えた通達の経緯を考えると防衛大臣ないしは副大臣以外に考えられないのだ。
しかし、その特例命令だとしても、情報保全隊の本来任務から逸脱していることには変わらない。単に民主党や現政権のためであれば、それは組織の私物化であり、国民の奉仕者である公務員を私物化するという愚は、国民全体に対する侮辱であり、民主党のために無駄に税金を投入していることになる。
確かに自衛隊員は命を賭して任務に従事する責任と死ねといえば死ねる厳格な指揮系統・命令系統を守る責務を負っている。しかし、自衛隊民主党の私的組織ではなく、この監視が本当であれば、政府は自らの意思に反する者の言論を監視・封殺しようとする警察国家を作ろうという意思が見えてくる。
そう思われたくなければ、速やかに情報保全隊を本来任務に従事させる責任が現政権にあると考えます。

さいたまな例会


本日はさいたまゲームサークルの例会でありました。
まだ、サークルブログのほうは例会報告をアップしてませんが、三連休ってば連日で動き回ったせいかお疲れモードでございます。ということで、近々アップするということで申し訳ありませんって感じです(でも、4月の会場は押さえてこっちはすでにアップしました)。
今日は、ご新規様が2名もやってきて、ドイツ系思考ゲームもやりましたが、ちゃんとウォーゲームあたりもやりました。SSバルジとか・・・。ちゃんとblogもマメに更新するといいこともあるもんだなwと思い、これからもきちんと公式blogの方は忘れずに更新しようかと決意を新たにしましたw
そのほかといえば、「来るかもしれないし、来ないかもしれない」と言っていたHAさんが参加して、うちのエースこと神に祝福された男「ディステル」がインフルエンザで不参加でした。
そして、明日からは仕事。憂鬱というか欝・・・しかし、職場で仕事をすると元気に仕事にやっているのが不思議です。SLGamerもイラストを描いてくださると言っていただいた方も増えましたので、これからの誌面も充実させていきたいと思いますです(´・ω・`)

中野歴史研究会に行きました

外は雪!・・・えーまじかよ〜(;´・ω・`)
とそんなかんじでしたが、もうないかもしれない中野歴史研究会(篠原氏追悼集会)に参加しました。やはり、お世話になりましたし参加しないといけないと思ったので、約束していた「SS版D-DAY」などを鞄にいれていざ出発。途中、会場を探して迷子になるというトラブルもありましたが無事に到着。
最初は、ごあいさつからはじまり、形見分けをしてゲームスタートという感じになりました。ちなみに形見分けの品はダイスでした。このあたりはゲーマーらしいと言えばらしいと思います。いちおう4つほど頂きました。これは大切にしようと思います。
やはり、篠原氏の人柄かたくさんの人が集まりゲームを楽しんでいたこともあり、最初はゲームをせずになぜかさいたまオフラインのミーティングに・・・。いろいろとお話しましたが雑談がかなり多くてミーティングになっていなかったようなw
午後は、天津老師さんのご予定が急に入り、わくわく氏も夜勤明けということで休息。HAさんとLIGHTNING:D0DAYやSSバルジをプレイしました。ドイツ軍を担当しましたが、SSバルジの特殊性というのはすっかり忘れるようで思うように進撃できなかったのが悔しいところです。1手1手でZOCの切れたり発生したりを繰り返すというシステムについていけませんでした。HAさんお話にならなくてごめんね(´・ω・`)
そうこうしているとWings of Warのでっかいボードが出されて対戦することに・・・

最終的に連合軍5機・枢軸軍5機という10人プレイになりました。正直システム的にはDawn of Warよりもこっちのほうが楽しいですね(プロットの仕方や思考の楽しさを謳うならば)。さらに10人という大空中戦という大混戦はとても楽しかったです・・・悔しくは、軍神鹿内氏の機体を撃墜したのに同時に撃ち落され、鹿内氏とともに墜落者第1号になってしまったことでしょうかw
その後はなんだかんだでその後は飲み会にいきました。まあ、ここでは深くお話しすることもないので省略します。