TRPGの魅力と間口の広さ

今回はコンベンションなどの定例会がない(または地方のように少ない)状況から、TRPGの間口の広さに考えてみました。
物議をかもしだした日記ではありますが、その時にTRPGの利点について考えを述べてみました。女神転生のように基本ルールブックだけではプレイが不可能になっているこのシリーズはぶっちゃけ何かがおかしい・・・と書きました。またTRPGは、ロールプレイ(なりきり要素)という高い敷居がありますが、それについてはゲームマスターという進行役がフォローすることで初心者でも楽しむことができると書きました。
さて、コンベンションのように開催サークル全体で初心者をフォローできる環境にない場合のTRPGの間口の広さについては、他のアナログゲームに比べて群を抜いていると言わざる得ません。
これはソードワールドの存在が非常に大きいと思います。文庫サイズのルールブックは非常に安価に購入できるうえ、一般書店でも売っており、地方でも簡単に入手できるということが一点。もう一点がそのシステムの難易度と秀逸さです。ソードワールドな初心者向けシステムで、実は熟練者にも愛されているスタンダードなシステムです。処理は2D6とスキルの組み合わせで戦闘から一般判定まですべて網羅できるうえ、戦闘におけるクリティカル判定はダイスを振りなおして加算するコンボのような爽快感を持っています。例えば地方の学生の場合、アナログゲームに触れる機会は非常に限られます。それは流通の問題もさることながら、ゲーム1個買うのにも数千円支払うリスクがとても怖いからです(お小遣いも決まってますしねw)。
しかし、ソードワールドは数百円で書店で売られており、しかも、ルールブック単体でキャラクターシートをコピーすればみんなで手探りの状態でも遊べるんです。対してドイツ系ボードゲームやウォーゲームは流通にしても価格にしてもTRPGには勝てないのです。だからこそTRPGには常に新しいプレイヤーが生まれているのだと思います。
さらにコンベンションにおいてはゲームマスターは、プレイヤーと戦うのではなく楽しませることに重点を置きます。楽しませるには初心者相手にどのようにフォローするのか頭を悩ませていると思いますが、その対応により全員が満足したプレイができるのです(この部分は、最大の利点であり弱点だと思います。マスターが自分の用意したシナリオを楽しませることができなければ、参加したプレイヤーが全員が面白くないプレイに付き合わされることになるからです)。
今、SLG-CONというウォーゲーム初心者向けの企画を進行中です。ウォーゲームは敷居が高い印象があるのは拭えませんが、TRPGのようなゲームマスターのような存在がいればある程度緩和できると思っています。つまり、ルールを説明し、序盤の動きや基本的なテクニックを最初に説明することで、初心者でも「ある程度楽しめるのではないのか?」という考えです。これは、TRPGゲームマスターからヒントを得たのですが、これが機能するのは未知数です。しかし、ゲームに依存するウォーゲームにおいては、TRPGのようにシナリオを用意する必要はもともとないので、遊んでもらうゲームさえ選別すれば、このシステムは有効に機能するのではないかと思います。